私たちの身近に存在する「蜘蛛(クモ)」。
この「蜘蛛(クモ)」について調べてみましょう。
クモと言えば糸を想像するくらい、クモと糸とのつながりは深い。すべてのクモは糸を出すことができ、生活の上でそれを役立てている。
すべてのクモは歩くときに必ず糸を引いて歩く。これをしおり糸という。敵から逃れるために網から飛び落ちるクモは、必ず糸を引いており、再び糸をたぐって元に戻ることができる。また、徘徊性のクモも、歩くときには同じように糸を引いている。ハエトリグモが獲物に飛びついたとき、間違って落下しても、落ちてしまわず、糸でぶら下がることができる。
網を張るクモでは、糸を使って網を張り、これにかかる昆虫などを餌として捕らえる。代表的なクモの網である円網では、横糸に粘液の着いた糸があって、獲物に粘り着くようになっている。クモは網を歩く時にはこの糸を使わず、粘りのない縦糸を伝って歩くので、自らは網に引っかからない。 粘液をつけた糸を使わない網もある。網を張るクモは、網に餌がかかるのを振動で感じ取る。網の中央にクモがおらず、網のすみにクモがいる場合、クモは網の枠糸か、網の中心から引いた1本の糸を脚に触れており、網からの振動を受け取る。
地中に巣穴を作るものや、テント状の巣を作り、特に網を作らないものでも、巣のまわりの表面にまばらに放射状の糸を張り、それに虫が触れると飛び出して捕らえるものがある。このような糸を受信糸という。これが網の起源ではないかとも言われている。
餌がかかると糸を巻き付けて身動きできなくして捕らえる。網を張るクモでは、獲物を回転させながら幅広くした糸を巻き付けてゆくが、場合によってはクモが獲物の周りを回りながら糸をかけてゆく。網を張らないクモでも、餌を糸で巻いて捕らえるものもある。
多くの種では上記のように、子グモが糸を空中に流しそれに乗って空を飛ぶ(バルーニングを参照)。小型の種では、成虫でもそれを行うものがある。この飛行能力により、クモは他の生物よりもいち早く生息地を拡大することができる。一例として、インドネシアのクラカタウで火山活動により新たな島が誕生したときに、生物の移住について調査したところ、最初にやってきた生物はクモだったと報告されている。
産卵や脱皮のために巣を作るものもあり、その場合も糸を使う。地中生のクモでは巣穴の裏打ちを糸でしているし、トタテグモのように扉を作るものは、糸でそれを作る。
また、多くのものは卵塊を糸でくるんで卵のうにする。
クモの糸の組成はタンパク質分子の連鎖で、強度は同じ太さの鋼鉄の5倍、伸縮率はナイロンの2倍もある。同じ分子構造を再現し、人工的に作ろうと言う試みがなされているが未だに成功していない。